客先常駐はつらいけど社内SEはめちゃめちゃホワイトな話

新卒で都内の独立系SIerに入社し、7年たって思うこと。

やべぇ、なんもスキル身についてねぇ……。

業務のほとんどが要件聞いて、まとめて、設計書に落として、ベンダーに渡して、問い合わせ対応して、上がってきたものをテストして、リリースする。みたいな、いわゆるSE的な作業ばかりでした。

SI業界にいるほとんどの人がこんなことばかりやっていては将来が……と考えていると思います。

僕のその1人です。

しかも僕は「その」社内SE版です。

自分の会社ではなく、お客様先に常駐して、お客様の社内で動いている社内システムの開発・運用・保守をするという微妙なお仕事なので、なおさらやべぇ感が強いです。

現状を友人や周りの僕の同じ会社の先輩に相談しても、

「え?どういうこと?業務内容がいまいちわからん」

ということをよく言われれるので、ここで客先常駐社内SEの業務内容をご紹介したいと思います。

(当然、具体的な内容はぼかしますのでざっくりとした感じになりますがご了承ください)

社内SEはめちゃめちゃホワイト

まず第一に社内SEはめちゃめちゃホワイトであるということから。

僕が常駐している現場は、とある大手メーカーの子会社です。

基本的な業務内容は次の通りです。

  • 基本的に残業&休日出勤はなし
  • 土日祝日休み、有給消化率100%、フレックスあり、時短勤務あり
  • 会社独自の謎の休日あり
  • 勤続年数に応じた謎手当&謎長期休暇もあり
  • 有休とは別にいくつかの○○休暇もあり
  • 実作業は派遣、協力会社社員、海外ベンダー(東南アジア)に丸投げ
  • 自分たちは上からの指示をメールで流し、進捗管理するだけ
  • 「派遣の上手な扱い方」という社内セミナーを不定期でやっているので、みんな下請けに優しい

まあ、よくある大手企業ではないでしょうか。

そして、全社的に最近は上記の内容すら協力会社にまかせていることが多いと聞きます。

実際、リストの下3つは下請けである僕の業務となっています。(セミナーにもたまに参加します)

それに加え、社内SEという役割の特性として、お客様が社員であるという点があります。

つまり、下請けである僕はその会社の社員としてその会社の社員(しかもスタッフ部門の人)を相手にお仕事をしているわけです。

必然的にホワイトな待遇を受けながら、ホワイトな働き方をしている人を毎日相手にしているのです。

それまでブラックな現場を泥だらけになりながら死に物狂いで渡り歩いてきた僕は、当初かなり驚きました。SI業界にこんな場所があったのか、と。

汗臭いフケだらけのおじさんではなく、優雅に紅茶をすするお姉さんを相手にするのですからね。クッキー頬張りながら、5分で終わる打ち合わせを2時間かけたりするのです。

はじめの頃はそんなのんびりとした対応に苛立ちすら覚えたのですが、しかし最近ではもうこのホワイトで温もりある沼から抜け出せなくなってしまいました。

市場価値がまったくない

だがしかし、社内SEに市場価値は驚くほどにありません。

それは業務内容を考えれば一目瞭然です。

その会社の業務とその会社で動いているシステムについては詳しくなりますが、社内システムは何よりも安定稼働と低コストが求められますので、一度導入したシステムを長期的に保守・運用していくことになります。

今の現場では日常的に「運用で回避」などというワードを用いて、なるべくIT的な解決を避けるようにしています。


例)正常終了したのにエラーメールが飛ぶ

暫定対応:無視する

恒久対応:そのパターンだけゴミ箱に振り分ける


みたいな感じです。

SE的には「おいおい……」なのかもしれませんが、社内SE的にはOKです。

(これは今の現場だけかもしれませんが、本当にこういう感じでやってます)

もうおわかりかもしれませんが、そうなんです。

こんなことを毎日やっていたら、流れの早いIT業界からあっという間に置いて行かれてしまいます。

実際、もう僕は怪しいと思っています。

やべぇ感満載ですね。

ただ、めちゃめちゃホワイトです。

しかも、この案件、超長期案件です。

意識低い系の客先常駐SEのみなさん、おすすめですよ。

社内SEに必要なスキル

ここからは僕が思う社内SEに必要とされるスキルについてご紹介していきたいと思います。

コミュニケーション能力

僕はプロジェクトリーダーを任されることが多いのでなおさらなのですが、やはりコミュニケーション能力が高いに越したことはありません。

社内SEは色々な部門の社員と関わります。特に事業部門ではなくスタッフ部門がメインです。

長年その業務をやっている主みたいなおばさんや、会社のキャッシュフローを完璧に把握している面倒臭いおじさんなどが相手になりますので、一筋縄ではいかない場面は多々あります。

さらに、そういう方々は往々にしてITに疎いです。


参考例)

  1. Enterキーがどのキーわからない
  2. 会議で「PC」と言ったら「パソコンと言え」怒られた
  3. 「文字を大きくしておきました」はキラーワード

ですので、相手にする方の背景や置かれている状況、会社から与えられている役割などを正しく理解したうえでやり取りする力が必要だと思います。

マネジメント能力

僕が常駐している現場では、コーディング工程に関してはオフショア開発(東南アジア)を行っています。

オフショア開発とは、簡単にいうと単金の安い海外ベンダーに丸投げすることです。

つまり、開発プロジェクトとしては主なステークホルダーは

  • ITに明るくないスタッフ部門の人(顧客の顧客)
  • 日本の文化に疎い東南アジアのプログラマー(協力会社)
  • 静観を好む情報システム部門のプロパー(顧客)

といったところです。

それぞれ3者の言い分がぶつかったときが一番ややこしいことになるので、それぞれとうまくコミュニケーション取りながら、プロジェクトを遂行するマネジメント能力も必須です。

国語力

基本的にはコーディングはしません。(軽微な修正などはやることがあります)

では、なにをしているのか。

開発プロジェクトでの主な作成物は次の通りです。

  • メールのやりとり
  • ドキュメントを見ながらのドキュメントを作成
  • 説明用のパワポ作成
  • 課題票、バグ票の起票
  • Webでの調査、結果のまとめ

実は、文章を読んだり書く時間のほうが長いのです。

文章がうまい人や下手な人はすぐにわかりますし、読解力がない人は周りを見ても大変そうです。

異文化への理解力

これはオフショア開発をしている、していないに限らず必要な能力です。

社内システムと言えども、色々な人が使います。

ユーザはライン部門、スタッフ部門、またシステムによって経営者層だったりもします。

それぞれ文化があり、運用している情報システム部門や企画したスタッフ部門が想定していない使われ方をしていた、なんてことも日常的にあります。

社内SEは直接的に利益を生まないので何かと批判の的にされてしまいますが、広い心を持って相手を理解してシステムの安定稼働に貢献しましょう。

まとめ

社内SEはめちゃめちゃホワイトです。

それは客先常駐SEにも言えることです。もしブラックな現場に当たり、もう客先常駐を辞めたいと考えているのであれば、ぜひ社内SEに転職することをおすすめします。

僕もこっそり検討中です。