こんにちは!スギモトです!
なにを隠そう今年の4月でSESとして働きだして丸10年たちました。
IT業界で色々言われている客先常駐の準委任契約(SES)ですが、10年やってきた中でスギモトが実際に目の当たりにしたメリットとデメリットをここらでブログに残しておきたいと思います。
これからIT業界に足を踏み入れようという方の何かの参考になれば幸いです。
目次
要約
メリット
- 会社や組織とのつながりが薄くなるので気楽
- 定期的に働く会社やプロジェクトが変わるので、色々なスキルが身につく
- 就活のときにはかすりもしなかった超大手企業や人気企業で働ける
デメリット
- よほどの運がないと専門的なスキルを磨いていくことはできない
- どこでも臨時要員(=バイトまたは派遣)扱いされる
- うっかりプロパーの給与や賞与を聞いてしまうと格差を感じる
客先常駐のメリット
1.会社や組織とのつながりが薄くなるので気楽
文字通り客先で働くので所属会社には席がありません。
というか、自分が何という部署に所属しているのかすら怪しい場合もありますし、当然いわゆる上長が誰なのかさえわからない……なんてこともありました。
普段一緒に働くのは客先の社員(プロパー)さんや自分と同じくSESで来ている方達となります。自社の人間に会うのは、三ヶ月に一度ある客先との契約更新のときに営業担当者に会うくらいです。ただ、これも毎回ではないです。
そのため、帰属意識なんてものは存在しません。
なんなら、長いプロジェクトの場合だと客先に帰属意識を持っている別会社のSESさんもチラホラ見かけました。
完全に、同じ現場にいる人たちとの関係しかないのでめちゃめちゃ気楽です。
こういった薄い人間関係だけで働きたい人には向いているかもしれません。
ちなみにスギモトもそうです。
2.定期的に働く会社やプロジェクトが変わるので、色々なスキルが身につく
だいたいプロジェクトが終了するとチームは解散になります。
その後の保守作業で残る場合もありますが、稀ですね。
短い案件だと3ヶ月で完了というものもありました。
スマホのカメラアプリのテスト設計と実施を3ヶ月やったあと、翌月はECサイトの売上管理画面を設計し、その半年後に別企業で社内システムのリファクタリングをやったりしてました。
もうめちゃめちゃです……。
所属会社からキャリア設計を考えろとか言われてひねり出して書いてみたりするんですが、行く先々で違うことをやっているので設計もなにもあったものではないですね。
一つのことをずっとやれない飽きやすい人だったり、とりあえずいろいろな業務に関わりたい人にとっては逆にいいのかもしれませんが……。
3.就活のときにはかすりもしなかった超大手企業や人気企業で働ける
これはもうそのままです。
就活のときは門前払いされた超人気企業の案件に参加できることもあります。
まあ、参加できても末端の作業員みたいな感じですけどね。
新卒入社後の研修もそこそこの状態で、はじめて丸の内にある威圧感すごいビルに入ったときの緊張感と場違い感は生涯忘れません。
同じ年に入社したであろう客先企業の新人研修を横目に、Excelに画面キャプチャを貼り付けたなぁ……。
客先常駐のデメリット
よほどの運がないと専門的なスキルを磨いていくことはできない
色々な現場を経験できる反面、上述したとおりキャリアパスなんてものは存在しないため結果的に器用貧乏のような状態に陥りがちです。
耳障りの良い言い方をすると、フルスタックエンジニアを目指せる!でしょうか(笑)
どこでも臨時要員(=バイトまたは派遣)扱いされる
客先毎、案件毎に出入りしていくことになるので毎回どこにいっても臨時要員となります。
(稀にそうではない場合もありますが、本当にレアケースです)
そのため、初日はPCセットアップ、プロジェクトの説明、役割の確認、ビルやフロアのルールなどを客先の若手社員に説明してもらい……といった流れとなります。
慣れればなんてことはないですが、これに慣れてしまうのはどうなんでしょうね。
うっかりプロパーの給与や賞与を聞いてしまうと格差を感じる
うっかり聞いてしまわないようにしましょう。
同じ作業をしてるのにとか、こっちのほうが作業量が多いのにとか。
なんならこっちしかやってなくね?
そんな不満を抱いた瞬間が転職のタイミングかもしれません。
じゃあ、なんでまだSESやってるの??
- 転職に失敗した&タイミングを逸した
- 奇跡的に超ホワイトな現場にハマった&使われる側から使う側に回れた
- 所属会社の規模が大きくなって待遇がよくなった
- 副業
理由としてはこんなところでしょうか。
自分の場合は超レアケースを引いたようで、SESでも特殊なポジションを掴み取ることができました。
そのためまったく参考にならないかもしれませんが、SESを10年続けてもちゃんと生きていけます。
ただ、ほとんどの人にとっては長くやるものではありません。
IT業界に転身を狙っている人や、学歴的に人気企業に門前払いされる人が数年間修行する場と考えてください。